アトピー用
化粧水選びのコツ

アトピー肌さんが安心して使える化粧水の選び方を紹介しています。
化粧水を使い始める前にパッチテストでチェック
自分の肌に合った化粧水かどうか判断するためにパッチテストを行なうことは大切です。ここでは自宅でできるパッチテストの方法や、テストした後の試用期間について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
自宅でできる簡易パッチテスト
自宅で簡易パッチテストを行ない、自分のアトピーが何にアレルギー反応を起こしているのかを確認することが可能です。ここでは自宅でできる簡易パッチテストの方法をご紹介します。
用意するもの
- 絆創膏
- テストしたい化粧水
テスト方法の手順
- 化粧水を絆創膏のガーゼ部分に染み込ませます。
- 太ももの内側や二の腕など、肌の柔らかい部分に貼ります。
- 48時間(2日)後に絆創膏をはがして、赤みやかぶれの症状が出ていないか確認します。
絆創膏を貼り付けた部位に異常がない場合、テストした化粧水にはアトピーを引き起こす物質が含まれていないと判断できます。一方、赤みやかゆみ、かぶれなどの症状が出た場合はアレルギー物質が含まれている可能性があります。
注意点
パッチテストを行なう際に、絆創膏のテープ部分で肌がかぶれてしまう場合があります。その場合は、無理に絆創膏を使用せず、ガーゼ、サージカルテープ、防水フィルムなどで代用しましょう。テープ自体にかぶれてしまう場合は、テストしたい化粧水を直接肌に塗って、24~48時間様子を見ることでもパッチテストが可能です。
絆創膏を貼っている間は、なるべく水に濡らさないよう気をつけましょう。また、パッチテストを行なっている間に痛みやかゆみを感じたら、無理せずテストを中止し、すぐ洗い流すようにしてください。
このパッチテストはあくまでも簡易ですので、より精密なテストを行ないたい場合は、アトピーやアレルギーの治療を専門に行なっている病院やクリニックで診てもらうことをおすすめします。
パッチテストがOKでも試用期間は大切!
パッチテストを行ない異常反応がなかったからといって、絶対にアトピー反応が起こらないとは言いきれません。パッチテストをクリアしたとしても、一定期間化粧水を試す試用期間を設けることが大切です。
期間は肌のターンオーバーを考えたうえで約1週間~1ヶ月が目安。この試用期間中にかゆみやかぶれなどの異常がない場合は、自分の肌に合った化粧水だと判断ができます。パッチテストをクリアしてもきちんと試用期間をおくようにしましょう。
化粧水が染みるときの対処法
化粧水を塗った際に染みるということは、肌が嫌がっているサインです。肌が拒絶しているものを無理に続けても良い結果には繋がりません。肌の保湿のために染みるのを我慢して化粧水を使い続ける人もいますが、むしろ逆効果になってしまいます。
しばらく使用を控え、肌を健康な状態に戻すことを最優先に考えましょう。
染みない化粧水やワセリンなど低刺激のものでケアすると同時に、バランスの良い食生活や生活環境の改善に取り組むことが大切です。乾燥した部屋で床にホコリがあるような状態ですと、痒みを誘発させやすくなることがあります。スキンケアだけでなく、部屋を清潔に保ち室内の乾燥対策もしっかりしておきましょう。
化粧水が染みるのは肌代謝が低下しているから
肌が荒れていたり、かさついて粉を吹いていたりすると、いつもと同じ化粧水をつけてもヒリヒリとしみてしまうことがあります。これの大きな原因の一つは、肌代謝の低下です。
肌は一番奥から「皮下組織」「真皮」「表皮」の3つで構成されています。肌代謝は「表皮」で、約28日周期で行われる新陳代謝活動のことです。「表皮」の一番奥にある「基底層」で新しい皮膚細胞が生成され、それが表面の肌へと成長していきます。古くなった細胞は肌の表面に押し出されて垢となって排出され、生成された新しい皮膚細胞と入れ替わります。これが肌代謝(ターンオーバー)です。
化粧水がしみる人は、この肌代謝が上手くいっておらず、皮脂の分泌量が低下し、肌が乾燥してしまっているのです。さらに、乾燥するとかゆみも発生するため、無意識にかいているうちに傷がつき、そこに化粧水がしみてしまうことも多々あります。また、アトピー性皮膚炎である人は、この代謝に異常が起こり、皮膚の保湿に欠かせないセラミドの含量が低下しているために乾燥し敏感になっているので、化粧水がしみてしまいます。
肌代謝がしっかりと働けば、新しい皮膚の生成がスムーズに行われ、適切な量の皮脂分泌や、皮膚に本来備えられているバリア機能の正常化につながります。季節の変わり目は特にこの肌代謝が乱れ、肌が揺らいでしまう時期なので、最適な改善策を見つけて健康な肌を手に入れましょう。
肌代謝をあげるには生活習慣を見直すことが大事
肌代謝をあげるためには、自分の生活習慣を見直すことが大切です。
肌代謝にはミネラルやビタミン、アミノ酸などの栄養素が欠かせません。正常な肌代謝が行われない場合は、これらの栄養素が不足している可能性があります。ダイエットなどを行い満足に食事を取っていないと、肌に栄養が行き渡らず、健康な肌を生成することができないのです。一方、糖質や脂質の過剰摂取は肌トラブルの原因となるため控える必要があります。しかし、脂質に含まれている不飽和脂肪酸の「オメガ3系オイル」は肌代謝をあげる効果が期待されるため、適切な量の脂質摂取も必要になってきます。偏らないバランスの良い食事を心がけましょう。自分の食生活を見直し、改善に努めてください。
また、血行不良も肌代謝低下の原因になります。血行が悪くなると肌にうまく栄養分を運ぶことができないためです。身体を冷やすことは血行不良につながるので、冷たい飲み物ばかりを飲む、湯船につからずシャワーで済ます、クーラーのきいた室内ばかりにいる、などの身体を冷やしてしまう習慣を見直すことが大切です。生姜などの内側から身体を温めてくれる食材を使えば、身体が冷えにくくなり、血行促進につながるので、おすすめです。
さらに、ホルモンバランスの乱れも血行不良につながります。ストレスの蓄積や偏った食生活、過剰な飲酒・喫煙などが、ホルモンバランスを乱す原因となるので、注意が必要です。
運動不足も血行不良の原因の一つです。適度な運動は身体を温め全身の血行改善につながるので、積極的に行いましょう。血行促進に必要なのは、ゆっくりエネルギーを燃やす有酸素運動です。ウォーキングも効果があるので、いつも電車に乗っている場所を少し早めに降りて駅一つ分歩いてみるなど、気軽に初めて見てください。
睡眠も肌代謝に大きく関わっています。良質な睡眠はホルモンバランスを整え、代謝に関わる成長ホルモンを正常に分泌させます。これが不足してしまうとターンオーバーが遅れ、肌にダメージが蓄積されやすくなってしまうのです。そのため、しっかりと睡眠をとること、特に肌代謝に必要なホルモンが分泌される「美のゴールデンタイム」の23時~2時の時間帯に眠ることが大切になります。
このように、生活習慣は肌代謝に大きく影響しているので、それらを改善してターンオーバーの正常化を目指しましょう。
部屋の乾燥対策もしておこう
空気の乾燥は、肌に悪影響を与えてしまいます。部屋が乾燥していると、肌の水分も奪われ乾燥していきます。肌の乾燥はかゆみや敏感肌、大人ニキビにつながり、さまざまな肌トラブルを引き起こす引き金となってしまうのです。また、アトピー性皮膚炎の人は、水分保持力が低下しているために肌が乾燥しやすく、部屋の乾燥が大きく肌の調子に影響してしまいます。部屋の乾燥対策をしっかりと施して、肌の乾燥を防ぎ、肌トラブルを回避しましょう。
部屋の乾燥対策に効果的な方法
部屋の乾燥を防ぐために効果的な方法の一つに加湿器があります。加湿器は、湿度調節のできる高性能のものや、ペットボトルを使用する簡易式のものなど、様々な種類が販売されています。水を加熱して蒸気で加湿する加熱式加湿器がポピュラーですが、吹き出し口が熱くなるため、子供やペットには注意する必要があります。それが心配な人は、熱くならない、超音波で細かくした水の粒子をファンで飛ばして加湿する超音波式加湿器や、機能性に優れている製品が多いハイブリット式などがおすすめです。
しかし、これらの加湿器は効果が高い分、費用がかかり、さらに場所を取ってしまう傾向にあります。それを避けたい場合は、ペットボトル加湿器などの簡易的な加湿器を利用しましょう。この加湿器にはペットボトルの口にそのまま取り付けるものや、ペットボトルを逆さにして加湿器本体へ差し込むものがあり、どちらも比較的安く手に入る上に、場所もとりません。また取り替えが楽なので使い勝手も良いです。しかし、コンパクトなものは効果範囲が狭く、広い部屋では充分に加湿されない場合もあるため、注意が必要です。部屋が狭い場合には問題なく効果が発揮されるので、自分の生活環境にあったものを選んでください。
部屋を加湿する方法は加湿器を利用する以外にもあります。
一番簡単な方法は、洗濯物の部屋干しです。いつもベランダに干している洗濯物を部屋に干すことで、湿度を約20%も上げることができます。これならお金もかけずに今すぐ乾燥対策を行う事が可能です。しかし、室内干しで懸念されるのは、生乾きによって洗濯物自体がくさくなってしまうことでしょう。
その場合は、エアコンや扇風機と併用してください。暖房で室内温度を上昇させて、扇風機でその風を室内に循環させるので、洗濯物が素早く乾きます。この二つを併用することで、洗濯物の生乾きを心配せずに、簡単に乾燥対策ができるのです。しかし、洗濯物を部屋に干してしまうと見栄えが悪くなり、干す場所もとられてしまいます。お客さんが来るときや、部屋を広く使いたいときには、場所をとらないタオルなどを濡らして干しておくだけでも室内加湿ができるためおすすめです。
観葉植物を置くことでも、室内を加湿することができます。植物は葉から水分を蒸発させるため、部屋に置くことで勝手に室内を加湿してくれるのです。大きい葉の方がより加湿されやすいので、観葉植物を選ぶときにはなるべく葉の大きいものを選ぶようにしましょう。
湯船にお湯をはった日は、お風呂から上がったらそのドアを開けておくことでも、部屋を加湿することができます。同じ理屈として、お湯を入れた鍋を部屋に置いておくのも、加湿に効果があります。どちらも簡単にできる乾燥対策なので、加湿器がないときでも気軽にやってみましょう。
部屋の最適な湿度はどのくらい?
部屋の乾燥対策を行う際に参考にしたいのが、最適な湿度です。湿度とは大気が含む実際の水蒸気量を比率で表わしたものですから、最適な湿度を調べることで、室内にどれくらいの水分量が必要となってくるかがわかります。適正な湿度は湿度計で知ることができます。湿度計を購入し、高温多湿を避けた、自分の目の高さに合わせたところに設置しましょう。デジタル時計に湿度計が組み込まれているものも販売されているので、自分の用途に合った湿度計を選んでください。
法令で推奨されている最適な湿度は40~70%とされています。50%以上でインフルエンザのウイルスが減少するとされており、美容的な観点からは65%程度が最適とされているので、肌の乾燥を防ぐためには65%程度を維持する必要があります。
美肌のためには比較的高めの湿度が推奨されていることがわかりますが、注意しなければならないのが過加湿です。必要以上に部屋の湿度を上げてしまうと、肌の水分量のバランスが崩れてしまいます。その結果肌細胞が正常に働けなくなり、肌代謝の働きを減退させてしまうのです。肌トラブルを回避するために部屋の乾燥対策を行っているのに、これでは逆効果になってしまいます。湿度計で室内の湿度をしっかりと確認して、適切な湿度を保ちましょう。
手作り化粧水で保湿もあり!?
スキンケアの基本として使用される化粧水。しかし、アトピー体質の場合はアレルギー反応が心配ですし、自分の肌に合った化粧水を探すのも一苦労です。そこでおすすめなのが手作り化粧水です。配合する成分を自分で確認しながら作れるので、アレルギーを持っている方でも安心して使えますよ。ここでは手作り化粧水の作り方についてご紹介します。
基本的な化粧水の作り方
用意するもの
- 化粧水を入れるガラス容器
- 計量スプーン
- 水(精製水、あるいは水道水) 100ml
- グリセリン 5~10ml
化粧水の作り方の手順
- 容器にグリセリンを5~10ml入れ、水100mlを注ぎます。
- 容器を振る、または棒状のもので混ぜグリセリンを溶かして完成です。
注意点
- 衛生面に気をつける
化粧水を作る前にきちんと手を洗い、使用する容器や道具は一度消毒を行なってから使うようにしましょう。また、防腐剤が入っていない手作りの化粧水は、市販の化粧水に比べて腐りやすくなっています。保存する場合は冷蔵庫に保存し、1週間を限度に使いきるようにしましょう。 - グリセリンの濃度は10%未満
保湿成分であるグリセリンですが、量が多すぎると反対に乾燥を招いてしまいます。基本的に化粧水に配合されるグリセリンの濃度は10%程度。そのため、化粧水を作る際はグリセリンの濃度を5~10%目安に作りましょう。 - パッチテストを行なう
化粧水を作り終えたあとは、必ずパッチテストを行ない、自分の肌に合っているか確認することが大切です。
入浴したあとに肌の柔らかい二の腕内側に手作りの化粧水を塗布。24時間様子をみましょう。化粧水を塗った部分に異常がない場合はフェイスラインの一部で使用し、それでも違和感がないと判断できれば使用できます。万が一パッチテストで肌に違和感がある場合は、すぐに塗った場所を洗い流し手作り化粧水の使用を中止してください。
尿素を加えた手作り化粧水の作り方
保湿効果が高く肌の角質を柔らかくする尿素を加えた手作り化粧水の作り方をご紹介します。
用意するもの
- 化粧水を入れるガラス容器
- 計量スプーン
- 水(精製水、あるいは水道水) 100ml
- グリセリン 5~10ml
- 尿素 2.5g~10g
化粧水の作り方の手順
- 水100mlに対して、尿素を2.5g~10g混ぜ合わせます。
- 十分に混ぜたあと、グリセリンを加えて再度混ぜれば完成です。
注意点
尿素を使った化粧水を作る場合、まず水と尿素を混ぜ合わせてからグリセリンを加えるのがポイントです。また、尿素の量を多めにしてしまうと肌に刺激を与えてしまう可能性があるため、初めは薄い濃度から試して、慣れてきたら徐々に増やしていくと良いでしょう。
防腐剤が入っていないぶん腐りやすくなっているため、冷蔵庫で保存し1週間で使いきるようにしましょう。使用する場合は衛生面にも注意が必要です。化粧水に細菌が侵入してしまうと成分が変質し、肌にダメージを与えてしまうことも。使用するときは容器の口に手が触れて細菌が入らないように気をつけてください。
手作り化粧水の場合、自分で作っているため知らない成分が入っていることはありませんし、自分で成分や量を調節できるため肌への負担が少なくなります。なかなか自分に合った化粧水が見つからないという方は試してみてはいかがでしょうか。
顔のアトピーの特徴と原因
特徴
赤みや痒みが強く、一度炎症を起こすと他の部位よりも治りにくいのが特徴です。皮膚が薄く動かすことの多い目と口の周りに、最も症状が現れます。初期は一般的な肌荒れと同じ症状ですが、この段階で治せなかった場合に掻いたり潰したりすることで傷口を増やし、炎症が広がってしまうのです。さらに酷くなると、ひび割れやかさぶたができ慢性化します。
原因
顔のアトピーを引き起こすと考えられる原因は複数あり、どれが影響しているのかは人によって様々です。
主な原因をまとめました。ご自身に当てはまるものがあれば、すぐに対処していきましょう。
化粧品
化粧品に含まれる金属や化合物はアレルギーを発症しやすく、症状も悪化しやすくなります。
髪
髪の毛が顔に触れることで、肌への刺激になります。
バランスの悪い食事・不規則な生活
脂質の多い食事をしていると顔の皮脂が出やすくなります。またストレスや睡眠不足が悪化を招いてしまいます。
寝具
枕やシーツなどの寝具は皮脂汚れやダニ、カビの温床です。洗濯や天日干しをして、清潔に保ちましょう。
タオルなどの布製品
雑菌が溜まりやすいので、常に清潔にしておかないと菌が肌につきやすくなります。
改善に近づけるために
アトピーの原因は、過剰な免疫反応とその免疫を刺激する細胞の2つである説が有力です。肌だけでなく、体の中からも一緒に改善していきましょう。
肌について
カギとなるのは “黄色ブドウ球菌”です。誰の肌にもある程度は存在している有害菌ですが、アトピー肌だと大量発生してアレルゲンになっています。健康的な肌であれば善玉菌が増殖を抑え、さらに正常なターンオーバーがバリア機能を維持するため肌にダメージを受けません。
それに対しアトピー肌は有害菌が増殖しやすい状況になっており、さらに増殖した有害菌によってバリア機能が壊されターンオーバーも乱れてしまいます。改善していくためには、適切なスキンケアアイテムを選ぶことが重要です。細菌の増殖を抑える弱酸性・中酸性で、ターンオーバーを促進してくれるものを選びましょう。
また黒ずみや色素沈着の原因となる過酸化脂質を除去する成分が配合されているものもおすすめです。
体内について
腸内環境は免疫と深く関係しているため、腸内のバランスが崩れると肌のターンオーバーにも悪影響を及ぼします。ただしアトピーは元々免疫力が高いことが多いため、さらに高めると悪化を招く危険があります。免疫を高める目的ではなく、バランスを整えてくれる乳酸菌を積極的に摂取しましょう。
肌の水分を保つために役立つアイテムをご紹介
肌は水分を与えるだけでは潤いません。肌に与えた水分をキープする必要があるのです。肌の水分を保って乾燥を防ぎたいという人は、スキンケアアイテムを活用しましょう。
化粧水だけでなく、乳液や保湿クリームを使用して水分を肌にキープすることが大切です。乾燥が気になる人は、特に保湿に特化したスキンケアアイテムを選ぶと良いでしょう。
界面活性剤が含まれていない乳液
化粧品やスキンケア用品の中には、界面活性剤が含まれているものが多く販売されています。界面活性剤とは、水と油のような本来は混ざり合わないものを混ぜることができる物質で、石油を原料とする合成界面活性剤と、天然成分から抽出した天然界面活性剤の二種類が存在します。
当然体にいいのは天然界面活性剤ですが、加工しても品質が安定せず、化粧品やスキンケア用品の中で使用することは難しいといわれています。そのため、一般的に製品として販売されているアイテムの中には、石油由来の合成界面活性剤が使用されています。
合成界面活性剤は製品販売という点では非常に優秀ですが、実は肌には大きな刺激を与えるという欠点があります。現在は低刺激の合成界面活性剤も開発されていますが、アトピーや敏感肌など肌の刺激に弱い人が使用すると 肌のバリア機能が低下してしまうので注意しましょう。
特に顔に直接使用して安定させる化粧水や乳液に界面活性剤が使用されていると、受けるダメージも大きくなるので危険です。化粧品を購入する際には、界面活性剤が使用されていないか確認してから購入してください。
低刺激で精製度の高いワセリン
石油由来の合成界面活性剤は肌に刺激を与えやすいですが、同じ石油由来でも精製度の高いワセリンであれば、アトピーや乾燥肌の人でも安心して使用することができます。
不純物が混ざった石油は肌に刺激を与えますが、もともと石油は自然の中で発生し天然の成分です。そのため、不純物が混ざらない程度に精製されたワセリンであれば、アトピーのかゆみを改善させる心強い味方になってくれます。
ボディクリームとは違ってワセリンはベタベタとしたテクスチャーなので、強く肌にこすりつけてしまう人もいますが、こすると肌に大きなダメージを与えることになるので危険です。ワセリンを肌に塗るなら、お風呂上がりなど肌が十分に水分を保有した状態で使用しましょう。
肌に水分が含まれている状態であればワセリンを塗りやすくなるでしょう。また、ワセリンは肌に水分を与えるものではなく、肌に油の膜を作って水分の蒸発を防ぐものです。そもそも肌が十分に水分を含んでいる状態でなければ使用しても意味がないので、ワセリンを使用するならタイミングをよく考えて使用してください。
添加物が含まれていないオイル
ワセリン同様に、肌を保湿するためにはオイル系のアイテムも有効だといえます。ホホバオイルやオリーブオイルなど、添加物の含まれていない天然由来のオイルを使用してアトピーのかゆみを改善しましょう。
アトピーの治療にはステロイド剤が使用されますが、長期的に使用すると副腎の機能が落ちて皮膚が感染症にかかりやすくなるという欠点があります。そのため、なるべくステロイド剤に頼らずに、オイルなどの低刺激性のアイテムでアトピー症状を改善することが望ましいといえます。
近年はホホバオイルやオリーブオイルなど、様々なオイルが簡単に手に入るようになりました。安価で手に入る物も多いので、長期的に使用することを考えればありがたいことですが、中には添加物が含まれているような刺激性の強いオイルも存在します。オイルを購入するのであれば、オーガニック認定を受けている製品を選びましょう。
国内ではまだ正式なオーガニック認定制度はありませんが、海外ではオーガニック認定制度が確立されています。肌に優しいオイルを探したければ、海外でオーガニック認定を受けた輸入品を使用するというのも一つの手です。
アトピーのかゆみを和らげる方法も覚えておくと便利
アトピーのかゆみが発生する理由は、乾燥です。かゆみを抑えるためには、こまめに保湿ケアを行うと効果的です。朝晩のスキンケアはもちろんですが、乾燥が気になるのであれば保湿クリームを持ち歩いて随時使用するといいでしょう。
他にもアトピーのかゆみを抑える方法はたくさんあるので、一つではなく複数の方法を組み合わせて辛いかゆみを改善しましょう。
ヒスタミンが含まれる食品を避ける
アトピーのかゆみは、食事によって緩和することができます。食べ物の中には、アトピーのかゆみを発生させるヒスタミンという成分が含まれているものがあります。知らないうちに口に入れている可能性があるので、ヒスタミンが多く含まれる食べ物を把握して避けるように心がけましょう。
ヒスタミンは、チョコレートやコーヒー、ココアといった食品に含まれています。また、キウイフルーツやピーナッツ類、じゃがいもなど素材そのものに含まれていることもあるので、料理をする際にも十分に注意しましょう。
反対に、ヒスタミンの含有量が少ない食品としては、わかめや昆布といった海藻類や、イワシやサンマといった青魚が有名です。ビタミンや核酸が多く含まれているので、頻繁に摂取しても安全です。にんにくやねぎなど、免疫強化に効果のある食べ物を摂取すれば、アトピー症状を改善する効果が期待できるので、積極的に摂取しましょう。
始めのうちは食べ物を選んで摂取することが大変だと感じるかもしれませんが、慣れてしまえば自然とヒスタミンの含まれた食べ物を避けるようになるでしょう。ヒスタミンが含まれていない食べ物のリストを頭に入れて、安全な食生活を楽しみましょう。
眠りの質を上げて十分な睡眠を取る
アトピーのかゆみを緩和させる方法は様々ですが、規則正しい生活を送ることが大前提となります。生活習慣が乱れると体のバランスが崩れて、肌がダメージを受けやすくなります。
そのため、アトピーを改善させたければバランスの良い食事を摂り、適度に運動をして十分な睡眠を取る必要があります。特に重要なのが睡眠です。アトピーのかゆみが強いとなかなか眠れず、睡眠不足に陥るという悪循環が生まれます。
また、眠りについたとしても夜中に体を掻いてしまうと覚醒刺激となり、眠りが浅くなってしまいます。長時間眠りについてもその質が悪ければ意味がないので、良質な睡眠を取れるように工夫しましょう。なかなかぐっすり眠れないという場合には、眠りにつく前にハーブティーやプアール茶を飲んでリラックスするといいでしょう。
また、アトピーを改善するツボをマッサージしたりお灸をしたりすると、スムーズに深い眠りにつくことができます。眠りにつく前には、極力リラックスする状態を作り出すことが大切です。アロマやキャンドルも有効なので、自分の好みの方法でリラックスできるよう工夫してください。
保冷剤など冷たいものでかゆみのある部位を冷やす
アトピーに限らず、かゆみを抑えるためには冷やすという行為が有効です。ただし、一時的にかゆみを抑えることはできますが、根本的な治療にはならないので注意しましょう。
体を冷やす方法としては、冷却スプレーや保冷剤で患部を冷やすことをおすすめします。患部にあてて心地よいと感じられれば問題ありませんが、痛みを感じる場合は少し話して噴射したり、厚手のタオルにくるんで使用したりするなど工夫しましょう。
また、患部を冷やすとかゆみは緩和しますが、長時間冷やし続けると低温やけどを負う事があるので注意してください。かゆみを感じる場所が広範囲だからといって、水風呂に浸かったり室温を急激に下げたりするなどの行為を行うと、アトピーの症状を悪化させる恐れがあります。そのため、かゆみを強く感じる部分のみをピンポイントで冷やすように心がけましょう。
全身を冷やすと血管が収縮したり心臓に負担がかかったりするので、心臓病や糖尿病など他の病気を患っている人は特に注意が必要です。また、冷やしたままでは体に悪いからと、直後に温めると血管が膨張して冷やす前よりも激しいかゆみを感じることがあります。冷やした後はしばらく放置して体温が戻るまで待ちましょう。
アトピーが悪化しないために日常で気をつけるべきことって?
アトピーは、一度発症すると長く付き合っていかなくてはならない皮膚のトラブルの一つです。できるだけ良い状態を長くキープするためには、日常生活の中でいくつか気を配るべきポイントがあります。不快感を軽減するためにも、頭に入れておきましょう。
掻きすぎに注意
アトピーで悩んでいる方に特徴的なのが、強いかゆみです。さまざまな刺激によってかゆみが生じてしまいますが、掻きすぎると肌のバリア機能を破壊し、ボロボロの状態にしてしまいます。かゆみはさらにひどくなり、症状は悪化してしまうでしょう。
とはいえ、アトピーでかゆいときに、それを我慢するのは辛いものです。「かきたいのにかけない」という状況に、ストレスが溜まってしまうこともあるでしょう。かゆみがあるときには、かきすぎないよう注意しながら上手にかくほか、かゆみを抑えるための薬も上手に活用していきましょう。
特に幼い子どもの場合は、「かきすぎに注意する」ということが難しいことも考えられます。こまめに爪をカットして傷つけないよう配慮するほか、子どもの皮膚にも使える薬を皮膚科で処方してもらいましょう。皮膚の状態を良好にキープできるようになれば、本人にとっても家族にとっても、ストレスの軽減につながるはずです。
こまめに汗を拭く
アトピーで悩んでいる人にとって、皮膚への刺激は最大の敵と言っても良いでしょう。洋服や外気から受ける刺激などが原因で症状が悪化することもありますが、特に注意するべきなのが「汗」についてです。
人間にとって「汗」は、体温調節を行うために「自然にかく」もの。我慢しようと思って我慢するのは難しいでしょう。どの程度汗をかきやすいのかには個人差もありますが、汗っかきの人にとっては、非常に悩ましいポイントだと言えます。
汗でアトピーを悪化させないためには、「こまめに拭く」という作業が必須となります。気温が高い時期やスポーツを楽しむときには、皮膚への刺激が少ない布で、汗を優しくふき取るようにしましょう。また汗には塩分が含まれていますから、できれば「水で洗い流したあとにふき取る」、「水で濡らした布を使って汗を拭きとる」のがオススメです。ほてった体のクールダウンにもつながり、心地よいケアとなりますから、小さなお子様でも嫌がることはありません。拭いたあとには、化粧水などで保湿をするのもオススメです。
室内は常に清潔を保つ
アトピーで悩んでいる人の皮膚は、とても乾燥していて外部からの刺激に弱いことが知られています。外部にアレルゲンがあれば、皮膚を通してその影響を受けやすくなってしまいます。特に幼い子どもにとっては、重要な問題だと言えます。
アトピーをすぐに改善し、バリア機能を根本から改善するためには長い時間が必要となります。だからこそ重要なのは、外部からの皮膚への刺激を、できる限り軽減するということです。
室内空間が汚れていれば、その分アレルゲンは多く発生してしまいます。ダニやハウスダストが原因となる各種アレルギーは、アトピーと同時に発症するケースも多いです。家の中はこまめに掃除して清潔な環境をキープできるよう努めてください。
最低でも週に1度は床を掃除機で掃除したり、雑巾がけを行ったりすることでダニや埃などのアレルゲンを除去しやすくなります。これをしたからといってすぐに症状が良くなるわけではありませんが、「悪化させないための方法」として、非常に重要です。
肌に触れるものは刺激が少ないものを
室内空間と同様に、アトピーの人にとって重要なのが「身につける衣服」です。衣服による刺激も、皮膚の症状を悪化させる原因になってしまいます。「特定の洋服を着ているときにかゆみが強くなる」というときには、衣服の性質が肌に合っていないことが考えられます。
アトピーの人にとって良いのは、汗を吸収しやすく、風通しの良い素材でできた衣服です。またもちろん、衣服の清潔さも重要なポイントです。こまめに洗濯して、整えておきましょう。
最後に、意外と忘れがちなポイントですが、洗濯をする際の「洗剤」についても意識してみてください。「肌に優しい肌着を身につけているのに、かゆみが強い」という場合には、衣服に残った洗剤の成分が刺激のもととなっている可能性もあります。アトピーの人でも安心して使える自然派の洗剤に変えてみるのも良いですし、これまで以上にしっかりとすすぎを行うのもオススメの方法です。目に見えづらいポイントなので、忘れないようにしましょう。
ストレスを溜めない
アトピー悪化の原因の一つに、「ストレス」があります。特に「大人になって初めてアトピーを発症した」「子どもの頃に治ったと思っていたアトピーが、大人になって再発した」などの場合には、ストレスが関連している可能性も高いので注意しましょう。
人間にとってストレスは身近なもの。完全にストレスフリーで生きていくことは難しいでしょう。しかし強いストレスを感じ続けていると、体にさまざまな支障をきたしてしまいます。免疫力が下がったり、睡眠の質が落ちてしまったりすることが、アトピー発症・悪化の原因だと考えられていて、ストレスと上手に付き合うことが大切だと言えます。
ストレスを避けて生きるのは難しい以上、大切なのは「上手にストレスを解消する」ということです。どんな行動をとればストレスから解消されるのかは、人によって異なります。自分の場合はどんな行動をとることがストレス解消につながるのか、冷静に分析してみてください。
アトピー肌の人におすすめの食事
アトピーで悩んでいるときには、食生活に気を配ることも重要です。人間の体は毎日の食事をもとにして作られています。食事内容を見直したからといって、すぐに効果を実感できるわけではありませんが、長い目で見て、体質改善に取り組んでいきましょう。
まずは一日三食、バランスの良い食事を摂取することが大切です。このときには、ぜひ洋食よりも和食を意識してみてください。特に肉類や砂糖の過剰摂取は、アトピーの悪化につながると言われています。肉料理よりも魚料理を中心にしてメニューを組み立てると良いでしょう。
忙しいときには、コンビニ食品やレトルト食品、ファストフードを使う方も多いかもしれませんが、栄養バランスの偏りにつながります。またせっかく摂取した栄養素を破壊してしまう可能性もあるので注意してください。
また各種アレルギーには、腸の働きが関係していることも知られてきています。腸内環境を改善することが、アトピー改善の突破口になることもあるので、ぜひ意識してみてください。乳酸菌を多く含む食品を摂取するほか、サプリメントで取り入れるのも手軽でオススメの方法です。基本の栄養は毎日の食事の中で補い、足りない者をサプリメントで補うように考えると良いでしょう。
お水は”浄水”を使おう
アトピーを悪化させないためには、皮膚への刺激を最小限に留めることが求められます。そのために、食事や衣服、家の中の環境や精神面まで、さまざまなポイントを意識している方も多いことでしょう。しかし皮膚への影響度が高いにも関わらず、つい忘れてしまがちなポイントもあります。それが、普段の生活の中で使っている「水」についてです。
水道水には水質を安定させるためにさまざまなものが含まれています。塩素もその中の一つですが、これがアトピーの原因の一つだと言われています。水道水に含まれる塩素量はごく微量で、健康な人にとってはほとんど問題のないものです。しかしアトピー肌で悩んでいる方にとっては、大きな問題になってしまう可能性もあるので注意しましょう。
料理で使う水はもちろんのこと、お風呂やシャワーで使う水など、皮膚に触れる水はすべて「浄水」にするのがオススメの方法です。水道水を浄水へと切り替えるための便利グッズも多数販売されていますから、チェックしてみてください。
アトピー肌における化粧水の役割
アトピー性皮膚炎とは肌のバリア機能が低下し、全体的に肌の水分量が少ないので乾燥肌の傾向があります。肌の潤いを保つ為に必要な成分はセラミドです。
このセラミドが不足するとお肌は非常に乾燥しやすい状態になってしまいます。肌が乾燥してしまったり角質層がダメージを受けてしまったりすると、真皮にまで届いてしまい皮膚はこのダメージから自分を守ろうとします。
具体的には角質層を厚くしようとターンオーバーを通常より早くしてしまいます。セラミドは基本的にターンオーバーが正常な状態で作られるため、ターンオーバーが乱れた状態では十分なセラミドが生成されません。そこで、化粧水でしっかりと角質層まで潤いを届けることでターンオーバーが整い、セラミドが生成されます。
化粧水は複数使ったほうがいい?
化粧水は肌に合わないからと何でもかんでも使うということはNGですが、肌の状態で変えていくということであればおすすめです。
朝は化粧崩れ防止のために保湿をしっかりしたり時間がないためオールインワンゲルを活用してみたりするのもおすすめです。時間に余裕がある夜にはコラーゲンやヒアルロン酸などの保湿力が高い化粧水を選んで日中受けた肌ダメージをカバーします。
生理前には油分の少ないさっぱりタイプ、生理が終わった跡は肌の新陳代謝が活発になっているので保湿力の高い化粧水がおすすめです。
肌は季節の変わり目や生活環境の変化でも急に合わなくなります。夏にはさっぱりタイプ、冬にはしっとりタイプと季節ごとに化粧水を変えるなど、急に合わなくなったら無理に続けないことが大切です。
朝と夜で使い分けると肌に合わせやすい
朝と夜のスキンケアを使い分けると美肌作りに効果的です。
日中は外的刺激から守るためのスキンケアを行い、夜には日中受けたダメージから修復させるためのスキンケアを行います。
朝のスキンケアは外的刺激からの肌ダメージを減らうすためにはバリア機能を高めていきましょう。ダメージは乾燥から受けやすくなるため、朝は保湿ケアに重点的に行います。朝の保湿ケアはダメージだけでなく、化粧のノリがよくなって日中の化粧崩れを防げることができます。しっかりと保湿成分を浸透させていきますが、忙しい朝の時間にはオールインワンゲルの活用もおすすめです。
夜は潤いや栄養をたっぷりと補って日中受けたダメージからの修復の時間です。汚れをしっかり落としてから化粧水でたっぷり水分補給をしていきます。化粧水を浸透しやすくするためにオイルをブースターとして使ってから化粧水を利用するひと手間かけるのもおすすめです。夜は成長ホルモンが分泌されるため、美白効果がある化粧水を利用するとより効果を発揮します。ハイドロキノンが配合されている化粧品を利用するとシミやそばかすの原因のメラニン抑える効果があるためより美白効果を期待できますが、ハイドロキノンは紫外線に弱いため、利用する場合には夜のアイテムとして活用しましょう。
季節の変わり目でも化粧水を変えてみよう
急に気温が高くなって暑くなったり、逆に寒くなってしまったりと気温の変化は体調を崩しがちですが肌も同じように季節の変わり目にはコンディションを崩しがちです。
普段は気にならないのに、季節の変わり目だけ肌荒れが起きてしまう場合には敏感肌用のスキンケアを使ってみましょう。敏感肌用のスキンケアには肌への刺激となる成分が極力抑えられていて、肌を守る成分もたっぷり入っています。季節の変わり目にいつも肌が荒れてしまうとパターン化している場合には早めに敏感肌用のスキンケアに切り替えておくことがおすすめです。
暖かくなると代謝があがり皮脂の分泌が多くなるためさっぱり系がおすすめです。しっとりタイプはニキビや吹き出物ができやすくなるため避けましょう。
春は花粉が舞う季節ですが、花粉症の場合には鼻水や鼻づまりに悩むだけでなく肌のかゆみや乾燥も感じやすくなります。花粉などの刺激から肌トラブルになってしまったときには水分が多い化粧水を使うよりも油分が多い乳液やクリームを利用して油分で刺激を守るようにしましょう。
合わなくなった化粧水は無理に使わない
いつもの化粧水が急に合わなくなったときには一時的なストレスや寝不足、アレルギーなど原因はさまざまです。
かゆみや刺激、吹き出物などなどの症状は化粧水が合っていないサインが出ています。一時的な症状でも使い続けると症状が進行してしまうこともあります。もったいないですが、思い切って使い続けることはやめましょう。
大量に残っていて化粧水がもったいないというときには、捨てずに活用してみましょう。
繊細な顔には使えなくてもボディローションとして使えることもあります。身体全身は心配というときには膝や踵、肘など肌が厚いところに利用してみます。スプレーボトルに化粧水を入れてヘアケアとしても活用することができます。
アトピー化粧水には無添加がオススメ
アトピーには保湿が大切です。保湿成分を選ぶときには刺激の少ないスキンケアアイテムを選ぶようにします。無添加のものがおすすめですが、合成界面活性剤や防腐剤のうち1つでも含まれていないと無添加と表示されてしまいます。表示は全成分を確認しましょう。
保湿成分はしっかりと配合されているものを選ぶようにしましょう。アトピーにおすすえの保湿成分はセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンとエラスチンです。界面活性剤やエタノール、パラベンなどの肌に刺激になってしまう成分は避けるようにしましょう。
アトピー肌には保湿だけなく、抗炎症成分や抗菌成分が含まれている成分がおすすめです。抗炎症成分にはグリチルリチン酸など、抗菌成分にはティーツリーオイルなどがあります。
化粧水だけでなく、肌を潤ってくれるだけでなくバリア機能を保つことができる化粧品を使うようにしましょう。
アトピー肌には敏感肌とアレルギー体質に分かれますが、アレルギー体質の場合には病院での検査となりますが、敏感肌の場合にはパッチテストでアレルギー反応をすることができます。はじめて使う化粧水で不安なときにはパッチテストをしてから普段のケアアイテムに取り入れましょう。
こんなスキンケアはNG!
アトピー肌を悪化させる間違ったスキンケア
オイル系やローションを使いすぎた場合、肌の行動が壊れて更に強い乾燥肌になる事もあります。よく乾燥をするとワセリンやローションを使ってケアをする人がいますが、乾燥した肌がどんな状況か考えずに使う事で不完全角化という現象が起こってしまいます。
不完全角化とは、垢となって落ちるはずの角層が、油で固まってしまうことです。この油で固まった皮膚は時間とともにまとまって剥がれ落ちますが、まとまって落ちることで皮膚を保護するものは無くなってしまうので余計に乾燥してしまうのです。
自分自身で十分な皮脂を分泌することが出来れば、ワセリンを塗らなくても油分は十分に足ります。また皮脂を出すことで固まってしまった皮膚も徐々に元の状態に戻すことができるでしょう。
間違ったスキンケア1~洗いすぎる~
クレンジングや洗顔をしすぎると、お肌の汚れや皮脂だけではなく、肌にとって必要な皮脂膜やうるおい成分でもある角質層のセラミドなどの細胞間脂質までも洗い流してしまいます。
皮膚は元々回復能力があるため、よほど洗いすぎなければ眠っている間にバリア機能は回復していきます。ですが翌朝起きて顔をしっかり洗いすぎると折角回復したバリア機能も再び失ってしまうのです。
そんな状態で日中の乾いた空気や強い紫外線を浴びると、肌に大きなダメージを与えてしまいます。洗浄力の強い洗顔やクレンジングを使用して強い力でゴシゴシしたり、1日に何度も洗顔やクレンジングを行わないことで洗いすぎを防ぎ、肌の乾燥を防いでバリア機能の低下を防ぐことも可能です。
間違ったスキンケア2~自分の肌に合わない・刺激が強い成分が含まれている~
洗顔料やクレンジングの中には保存料や香料、界面活性剤などの石油系の物や肌にとって刺激になるようなものを使用しています。強すぎる洗顔料やクレンジングは本来肌に残すはずの潤いまで綺麗に洗い流してしまいます。
潤いが不足すると肌のバリア機能も低下してしまい、本来肌が持っている潤いまでもが失われてしまいます。そんな肌の変化に気づかずに刺激の強いクレンジングや洗顔料で洗い続けると、乾燥による肌トラブルを引き起こしやすくなったり、敏感肌になってしまいます。
洗顔料の役割は肌の汗やほこりなどの汚れを取り除くこと、クレンジングの役割は肌に不要な油分や古い角質を取り除く役割があります。洗顔を行う事で、化粧水にふくまれる美容成分が浸透しやすくなるため、その土台作りとして洗顔は必要です。アトピー性皮膚炎の方が洗顔やクレンジングを行う時は、低刺激やオーガニック成分で出来たものを選び、指の腹で優しくなでるように洗うといいでしょう。
アトピー肌の化粧水に含まれている成分を知ろう!
アトピー肌に使用されている化粧品の成分は、バリア機能を高めるセラミド、わずか1gで6Lもの水分を保持できるヒアルロン酸、皮膚以外にも髪や爪に骨など全身に存在し若々しさを保つコラーゲンです。
アトピー肌は常に肌が乾燥し、バリア機能の低下やかゆみや肌荒れが起こってしまう事があります。保湿や肌の若々しさの維持のためにも、化粧水を選ぶ時はこのセラミドやヒアルロン酸にコラーゲンの3つが含まれた化粧水を選びましょう。
アトピー肌に良い成分1:セラミド
セラミドとは、肌の角質層で細胞と細胞の間の中でまるでスポンジのように水分や油分を抱え込んでいるような状態です。主に肌や髪の潤い維持に欠かすことが出来ない働きをしています。元々肌の角質層とは角質細胞が何層にも重なっている状態です。セラミドはこの層の1つひとつを接着する際に必要なものです。
若々しくて健康的な肌は、セラミドがタップリと含まれており、お肌の状態もみずみずしくてしっとりとしています。ですがこのセラミドはアトピー性皮膚炎の方や乾燥性敏感肌、加齢や環境の変化によって減っていきます。天然のセラミドはヒアルロン酸と同じように、優れた保湿効果を示し、お肌に潤いを与えます。
お肌は元々外部からの刺激から守るためにバリア機能を備えており、それがセラミドです。特にアトピー性皮膚炎の場合は、このセラミドを補給し、潤いを維持しないと抗原や化学物質が肌に入り込んでアレルギー反応が起こり、炎症やかゆみの原因になってしまいます。
アトピー肌に良い成分2:ヒアルロン酸
ヒアルロン酸とは、元々人間の体内に存在する成分です。ムコ多糖類というねばねば成分の一種で、ムコ多糖類の中でもヒアルロン酸は特に水分を保持する能力が優れ、1gで6Lもの水分を抱え込むと言われています。人間の体の60パーセントは水分で出来ています。人間にとってこのヒアルロン酸がいかになくてはならない大切な存在かがわかりますよね。
ヒアルロン酸は、細胞と細胞の間に多く存在しており、水分の保水能力の維持やクッションのような役割で細胞を守っています。肌の保湿や弾力の維持、肌のしわやたるみの予防に関節にある軟骨の水分いJ、老眼や眼精疲労の回復や卵巣の働きを助けて生理痛の緩和や更年期症状改善など保水維持以外にも様々な効果を発揮します。
また、ヒアルロン酸はそのままでももちろん保湿効果はありますが、コラーゲンやエラスチンと一緒に摂取をすることでより効果的にお肌を整えてくれます。
アトピー肌に良い成分3:グリセリン
グリセリンとは、別名グリセロースと呼ばれています。アルコールの一種で、多くの食品や化粧品に医薬品など幅広く使用されています。グリセリンを使う目的としては、水分を保つためや柔らかさを保つため、甘味料して甘さを加えるためと言われています。グリセリンは特に化粧品に使いやすい成分です。個体から液体になる温度が低い為、低温でも固まりにくいのが特徴です。
グリセリンの含まれている化粧品には、よくヒアルロン酸もはいごうされていますが、これはヒアルロン酸との相性がいい為です。グリセリンは水に溶けやすく吸湿性も持ち合わせているため、吸湿性によって肌の水分を保つと言われています。グリセリンは水と混ぜると発熱すると言われています。
化粧品に使用すると温かさを感じながら保湿ケアが出来ます。グリセリンは合成グリセリンと植物性グリセリンの2つがあり、合成グリセリンは石油系成分から作られ医薬品に使用されます。植物性グリセリンは、化粧品に称されているグリセリンがこの植物性グリセリンです。
アトピー肌に良い成分4:コラーゲン
コラーゲンは美肌だけではなく人間の体を作るうえで欠かすことが出来ない重要な成分です。人体にあるたんぱく質の内の30パーセントがコラーゲンが占めています。このコラーゲンが不足することで様々な影響を及ぼします。
コラーゲンが不足すると髪の潤いが失われ、パサついた髪になってしまいます。コラーゲンを摂取することで髪のパサつきを改善し、お肌にハリやつやを与えてコラーゲンを摂取すると真皮の代謝が活発化するでしょう。
また、真皮の代謝が活発化すると健康で美しい髪が生えてきたり白髪や抜け毛に薄毛などの髪の老化を防止したりします。さらに、目の健康を守って眼の老化を防ぎ、老眼や眼精疲労の改善など目のエイジングケアにも役に立ちますよ。
コラーゲンは単体で摂取するよりもビタミンCと一緒に摂取することでより効果的にコラーゲンを作り出すことが出来ます。そのため、コラーゲンをたっぷり摂取すると肌のうるおいだけではなく、血管の若返りや爪の健康維持につながるでしょう。